日本・世界の自転車と街
旅や仕事・日常生活を通して、日本そして世界の自転車にまつわるトピックスを、
様々な分野で活躍するサイクリストが語ります。
2020年11月25日
家族3人で同じ景色を楽しむ “ちょっと地元気分”な電動アシスト自転車・台湾旅

学生の頃から旅行が好きで、社会人になってからも休みが取れれば様々な国へ出かけ、旅先では自転車を借りることもあります。最近ではヨーロッパ・アジアの国でシェアバイクを設置されている街が増え、以前と比べて気軽に自転車を借りることができます。
私が最初に海外で自転車を借りたのは、大学生の時にスイスのチューリッヒでのこと。気軽に「チューリッヒ湖を一周しよう」と考え、駅前で自転車を借りて走り始めたのですが、意外と湖は大きく途中で引き返してくることに・・・しかし、今でもチューリッヒの街中から離れてスイスの豊かな自然に触れることができた思い出深い旅になりました。
その後、フランス・パリではセーヌ川沿いのカフェや美術館をめぐる足として自転車を活用しました。旅先での交通手段の一つとして自転車を使うことで、効率よく移動することもできます。また海外・国内とも湖や川沿いには自転車道が設けられていることも多く、車の飛び出しなどの危険性も少ないため、気持ちよく走れるのでオススメです。
家族みんなで会話を楽しみながら走れることも3人乗り電動アシスト自転車の魅力

結婚して子供ができてからも、この旅先での自転車散歩はやめられません(笑)。過去3回、家族旅行で訪れたことがある台湾に昨年訪れた際には、それまで北部の大都市である台北を中心に滞在していたのですが、ガイドブックに書かれた「神秘的な魅力に満ちた山間にたたずむ暗緑色の湖」という文言に惹かれて、台湾中部に位置する日月潭(にちげつたん/リーユエタン)へ。
日月潭の湖畔には自転車道も整備され、台湾の自転車メーカーGIANTのスポーツバイクを借りられる「GIANT日月潭ステーション」もあります。私たち家族は当時4歳の娘が自転車にまだ乗れないこともあり、ホテル近くで3人乗り電動アシスト自転車を借りることにしました。
湖・北西岸沿いの距離約3㎞をノンビリと走りながら途中で立ち止まって写真を撮り、食堂に立ち寄るなどしながら家族3人で力を合わせて漕いでいきます。初めての3人乗り電動アシスト自転車でしたが、体を近づけながら乗るので同じ景色を見ながら会話することもできて楽しさが何倍にも広がりました。
やっぱり台湾グルメは外せません。自転車で地元食堂めぐりもオススメです
おまけですが、台湾はやはり食事も美味しいですね。台湾グルメの中でもとくに小籠包が有名ですが、ガイドブックに出てくる有名店でなくても、地元の食堂に立ち寄って出来立てを食べるのは最高です。もう少し子供が大きくなり自分一人で安全に走れるようになったら、一緒に自転車で日月潭一周や小籠包めぐりのツーリングに出かけたいと計画中です。


筆者プロフィール
増田明子/千葉商科大学人間社会学部教授
1996年早稲田大学商学部卒業。2002 年イタリアのミラノにあるIULM Universityに留学し、 Master in Retail Managementを修了。イタリア留学中に ジロ・デ・イタリア取材の通訳などを通して、現地の自転車文化に触れる。日本に帰国後は、早稲田大学大学院MBA、博士後期課程を経て現職。イタリアの自転車事情や街情報に関心が高い。現在一児のママで子供(5歳)が自転車デビューしたばかり。