日本・世界の自転車と街
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様々な分野で活躍するサイクリストが語ります。

2021年7月13日

【すぐそこ!サイクリングコース】奈良出身・内藤英未さん推し!奈良駅発着で気軽&本格どちらも楽しめる“歴史の道”ライド

女性サイクリストお二人が着るのは今回のコース案内人・内藤英未さん(左)プロデュースの女性用サイクルウエア「Milibera.」。女性サイクリスト視点で作られた使い続けたくなる機能性とデザイン性の高さが魅力。

「いにしえの都である奈良には古墳や寺社仏閣、近代に建てられた名建築など様々な有名観光スポットがあります。しかし今回私が紹介するのは、そんな誰でも知っている観光スポットではありません! 地元サイクリストおすすめ、そして自転車だからこそより楽しめる歴史散策コースを紹介します」と話すのは、奈良生まれ&育ちでサイクルモードの司会も務めるモデルの内藤英未さん。

今回は同じ奈良出身で内藤さんがプロデュースする女性用サイクルウエア「Milibera.」の撮影を手がけるカメラマンの油谷悦子さんも一緒に距離約25kmの“歴史の道”ライドを楽しみます。

「今回のコースは距離としては短いですが、途中で写真を撮りたくなるスポットが満載! 途中で立ち止まって景色をカメラに収めながら丸々1日楽しみましょう」と油谷さん。

JR奈良駅をスタート&ゴールに春日山の北側を走って奈良県から京都府に入り、その名の通り各所に石仏が静かに佇む「石仏の里」を散策。石仏をめぐる道の一部は未舗装路のため、タイヤの太いMTBやグラベルロードバイクで走ることがおすすめですが、今回の案内人である女性サイクリストお二人のようにロードバイクでも走ることができます(路面が濡れている場合は十分に注意して走行してください)。

※古道などを走る時の注意点/「自転車進入禁止」などの看板がないか確認してから進入し、走行可能な場合であっても歩行者に十分に注意してください。とくに見通しの悪いカーブでは減速し、安全を確認してから進みましょう。また道を外れて林間などを走行するのは厳禁です。一般の道路同様、自分自身の安全確保はもちろん歩行者に対してもストレスを与えない走行を心がけてください。

奈良駅をスタートして歴史的建造物を眺めながら奈良公園〜東大寺をのんびりと走る

スタートはJR奈良駅。近代的な駅の横には1934年に建てられ2003年まで現役で活躍した和洋折衷のデザインが特徴的な旧駅舎があります。現在は観光案内所やカフェが入っているのでスタート前に立ち寄るのもおすすめです。

JR奈良駅旧駅舎横を走る三条通りを奈良公園方面へ走り、猿沢池を通過して国宝の興福寺・五重塔の横を抜けて東大寺へ。

東大寺の参道は自転車を押して歩き、走行可能な裏道では自転車に乗って東大寺の北側まで進み、奈良県立奈良公園事務所と正倉院の敷地の間を走る道を北へ走ります。

東大寺西側を走る県道754号線は道幅も狭く交通量も多いので、柳生街道(国道369号線)まで正倉院の敷地横の裏道を走るルートがおすすめです。

一体一体表情が異なる石仏のお顔に癒されながら軽いオフロードライドを満喫

柳生街道を東へ進み「中ノ川交差点」から笠置街道へ。しばらく走り「岩船寺」の看板が見えたら斜め左へ県道752号線に入り、800mほど走って再び「岩船寺」の看板に従って斜め左方向に進むとすぐ左手の道脇に「弥勒磨崖仏」が現れます。

「弥勒磨崖仏」から「わらい仏・浄瑠璃寺」方面へ斜め左に続く道に入り、ここから未舗装路が始まります。下り基調の道はスピードが出やすいので十分に注意しながら走行しましょう。

しばらく進むと「岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)」や「カラスの壷阿弥陀磨崖仏」「藪中三尊磨崖仏」など様々な石仏が現れ、

「笑っているお顔が優しいわ〜」

「表情が違っておもしろー!」

なんて一体一体の素朴な美しさを味わいながら進みます。

「カラスの壷阿弥陀磨崖仏」から少し走ると府道752号線にぶつかり未舗装路区間は終了。この未舗装路区間のほとんどはクルマの通行ができない自転車(もしくは徒歩)だからこそ訪れることのできる穴場スポットです。

「東大寺」の盧遮那仏(大仏)や「法隆寺」の釈迦三尊像のような教科書にも出てくる有名な仏像ではありませんが、周囲の森に抱かれながら路傍に佇むお姿に鄙びた美しさを感じます。

静寂に包まれた浄瑠璃寺で一休み。門前にある茅葺き屋根のお店で山菜料理に舌鼓!

「藪中三尊磨崖仏」から府道752号線を400mほど走り、国宝の本堂・三重の塔などが美しい「浄瑠璃寺」に到着。

門前に店を構える「あ志び乃店」に立ち寄り、山菜と舞茸が乗せられたそばにとろろをかけて食べるライド途中にもピッタリのランチを満喫しました。

「椎茸の炊いたん、美味しいわ〜」

「この蕎麦めっちゃスルスル食べれる〜」

と楽しくランチを味わった後にお店の人に断って自転車を駐輪させていただき「浄瑠璃寺」の庭園を散策しました。

「浄瑠璃寺」庭園で癒された後は府道752号線に戻り、府道44号線まで走って左折。「梅谷交差点」で左折して、「梅美台交差点」で再び左折し、「梅谷口交差点」で再々度左折して県道754号線を南下。700mほど進み、「奈良阪バス停」で斜め右方向に裏道(奈良街道)へ入って少し進むと明治16年創業の「植村牧場」に到着します。

売店では搾りたての牛乳を使ったソフトクリームも食べられるのですが、この日は残念ながらお休みでした・・・。

「植村牧場」から奈良街道をさらに進んで2本目の小道を右折すると見えてくるのが「旧奈良監獄」。1908年(明治41年)に竣工したロマネスク様式の赤煉瓦建築は2017年まで刑務所として機能し、現在は重要文化財に指定。2023年からはホテルとして活用されることが決まっているそうです。

「旧奈良監獄」からは県道754号線に戻り、「一の鳥居前交差点」まで南下して右折。『軽車両を除く』一方通行ですが、クルマの進行方向とは逆に走るため注意して走行していき、JR奈良駅でゴールとなります。