日本・世界の自転車と街
旅や仕事・日常生活を通して、日本そして世界の自転車にまつわるトピックスを、
様々な分野で活躍するサイクリストが語ります。

2021年11月16日

【すぐそこ!サイクリングコース】日本で唯一の砂浜道路を激走!金沢発着で楽しむシーサイド&田園ライド

日本海に大きく突き出るように続く能登半島は、2011年に日本で初めて国際連合食糧農業機関(FAO)によって世界農業遺産にも選定された自然豊かな地。ここに日本でこの場所でしか体験できない爽快なサイクリングルートがあります。

「千里浜なぎさドライブウェイ」

能登半島西岸を走るこの道は、日本で唯一、砂浜を約8kmに渡ってクルマや自転車で走行できるユニークなルートです(「石川県羽咋市ホームページ」)。開放的な景色だけでなく、砂利道や林道などとは違う砂の上を走る独特の走行感覚を味わうことができます。

今回、金沢駅をスタート&ゴールで走る距離約90kmのサイクリングコースを紹介してくれたのは明治28年創業「スポーツサイクル イシノ」(https://sc-ishino.storeinfo.jp)の石野敏久さん(右)と息子の佑介さん(左)。

店内にはヨーロッパブランドのロードバイクなどが数多く並び、気軽に相談できる雰囲気で多くのサイクリストが集う

イタリアのグランフォンドイベントに参加経験もあり、金沢周辺の様々なサイクリングコースに詳しい佑介さんによると、「このコースは海風に当たりながら走るので、帰ってきてから洗車が必要となります。そのため地元の人は練習などで走りに行く機会は少ないのですが、観光で金沢を訪れたサイクリストの方は、日本で唯一の絶景を走ってもらいたいですね」と話します。

初めて金沢を訪れ、これまで砂浜を自転車で走った経験のない筆者は・・・「ロードバイクで砂の上を走ることはできるのか?」と少し不安を覚えながらまずはスタート地点である金沢駅へと向かいました。

北陸鉄道浅野川線サイクルトレインで内灘海岸へ。大海原を眺めながら能登海浜自転車道を北上!

北陸新幹線も開通し、駅前には伝統芸能「能楽」で使われる鼓(つづみ)をイメージして設計された鼓門が印象的なJR金沢駅。

今回のサイクリングでは、この鼓門を正面に見て右側の地下ホームから出発する北陸鉄道浅野川線に自転車をそのまま乗せるサイクルトレインを利用してまずは内灘駅を目指します。

北陸鉄道浅野川線サイクルトレインは北鉄金沢駅と内灘駅のみ乗降可能。持ち込み料金無料。イベント開催日などでは終日自転車持ち込みができないこともあるので要事前確認

内灘駅で下車後、駅前を走る鉄板道路を北西に進み、「千鳥台一丁目」交差点を右折。ここから千里浜なぎさドライブウェイまでは、「能登海浜自転車道」の看板に従って走っていきます。

途中、自転車道を離れて「石川県立自転車競技場」へ。ここでは競輪選手が練習する姿を見られることもあります。

一般サイクリストも210円(2時間以内)でトラックを走行できる「石川県立自転車競技場」(休日/第1火曜日(祝日の場合は翌週)、年末年始)

ロードバイクで走行できる「千里浜なぎさドライブウェイ」波音だけが聞こえる最高に癒されるサイクリングルート

能登海浜自転車道は自動車専用道路「のと里山海道」と日本海に沿って北上していきます。

自転車道沿いは補給食などを買えるお店も少ないので、今回は能登海浜自転車道・のと里山海道の両沿いにある「道の駅 高松 里海館」でランチ休憩をとります。目の前に広がる大海原を眺めながら地元食材を使ったメニューを食べられるだけでなく、足湯もあるので休憩ポイントにピッタリです。

能登の塩を使った「あぶり豚のと塩麺」。焼豚と岩のり、桜海老の旨味が滲み出た塩スープが美味しい!

道の駅 高松 里海館を出て再び能登海浜自転車道を走ると「なぎさドライブウェイ」の看板が出現。ここから自転車道を離れて「なぎさドライブウェイ」の看板に従って走っていくと、アスファルトが続く道から少し横に外れて「海水浴場に続くだけでは?」程度のスロープが見えます。道脇にある『制限速度30km/h』の道路標識の横を抜けると・・・ついに!

本当に砂浜に道が続いているぅぅ!

砂浜の上にはクルマの轍(わだち)が何本も続き、左手にはすぐそこまで波がきているのが見えます(写真は数km進んでから振り返って撮影)。走り出す前はロードバイクの26Cタイヤで走行できるか不安でしたが・・・クルマが走っている場所は適度に固まっているようで、ロードバイクで走っても問題ありません。時速30km巡行で爽快に走り続けると、砂の上をタイヤが回る細かな音と波の音だけが耳に届き、最高の時間を過ごすことができました。

田園に突如UFOが出現!? 本物のロケットも展示されている「宇宙科学博物館」で宇宙食を補給せよ!

「千里浜なぎさドライブウェイ」を走り切り、ここから内陸の田園地帯を走って金沢市内まで戻ろうと思っていたところ・・・砂浜道路から離れてすぐの場所に気になる看板を発見。

「宇宙科学博物館」!?

さらに羽咋(はくい)市内に入ると・・・

「UFOのまちへようこそ」という看板まで。。。

気になって、その場で石川県観光連盟のホームページで調べてみると、羽咋には江戸時代から「そうはちぼん」と呼ばれる飛行物体の目撃伝説があるそうで、それにちなんで「UFOのまち」と呼ばれることがあるそうです。さらに「宇宙科学博物館コスモアイル羽咋」には本物の月面探査で使われた機体なども展示されるなど、かなり本格的な博物館とのこと。

今回のサイクリングはまだまだ続くので、今回はUFO(!?)の形をした建物の前に置かれたロケットを見て、売店で宇宙食のグミを購入。この宇宙食は帰りの補給食として楽しみました。

ここからは、可能な限りクルマの交通量が少ない道を選んで金沢市内を目指します。

「宇宙科学博物館コスモアイル羽咋」からは石川県立羽咋高校の横を抜けて南下。県道415号線を右折して「兵庫町東」交差点を左折。長者川に沿って南下し、JR七尾線 敷浪駅前を左折して県道159号線を右折。しばらく南下し、JR七尾線を越す手前の県道59号線を左折。県道59号線の看板に従って自然と右折し、道なりにしばらく走って能瀬川を越してすぐの「谷内」交差点を右折。JR七尾線能瀬駅近くを抜けて能瀬川沿いを走り、川沿いの道がアスファルトから未舗装路になる手前の農道を左折。道なりに走り、「大場町西」交差点を右折して、県道200号線にぶつかる手前の小道を左折すると浅野川沿いに出ます。あとは浅野川に沿って上流へと進むと金沢市内へと到着してゴールとなります。