日本・世界の自転車と街
旅や仕事・日常生活を通して、日本そして世界の自転車にまつわるトピックスを、
様々な分野で活躍するサイクリストが語ります。

2021年12月22日

「地域と自転車販売店」静岡・minzuu Bike/ナイトライドを快適&安全に!自転車通勤・サイクリングにも役立つライト選びのコツ

日本最高峰の富士山の南麓は葛飾北斎の富嶽三十六景「駿州片倉茶園ノ不二」にも描かれたような美しい茶畑と、富士箱根伊豆国立公園へと続く森林地帯が広がる自然豊かな地です。その南麓中央に位置する静岡県富士市では、駿河湾沿いを走るサイクリングや富士山を目指すヒルクライム、さらに林道などでMTBやグラベルロードバイクを思う存分走らせることもできます。そんなサイクルスポーツに最適なフィールドで2015年にオープンしたプロサイクルショップが「minzuu Bike(ミンズーバイク)」です。

店長の古郡キヨシさんはかつてJCF MTBジャパンシリーズのXC競技エリートクラスやシクロクロスレースに出場した経験を持ち、今もショップに集う本気で走りたいMTBライダーに帯同してレース参加のサポートを行っています。さらに、ほぼ毎週末お店のお客さんや遠方から来たMTBライダーを近隣の林道などへ案内しながら、オフロードを走る楽しさを伝えています。

「レース志向の人たちの場合は距離30kmほど走ることもありますが、初めての人の場合は長くても距離10km程度。絶景が広がる場所まで走って淹れたてのコーヒーを飲み、のんびりした時間を過ごす楽しさを味わってもらっています。また年に2〜3回は夜の林道を走るナイトライドも実施しています!」と古郡さん。

「同じ場所でも夜走ると印象は全く異なり、非日常感が増します。もちろん夜は周囲を確認しにくいので、昼間に走ってコース状態がわかる場所を選び、スピードを落として十分に注意して走行することが重要です(古郡)」

すべての車種&どんな乗り方をする時でもライトは必需品。装着位置はバイク前・後とヘルメットの上部

スポーツタイプだけでなく買い物用、電動アシストモデルまですべての自転車は道路交通法で軽車両に区分されています。そのため前後の制御装置(ブレーキ)と警音器(ベル)に加えて白色・淡黄色に発光する前照灯(前方向ライト)、橙色・赤色のリアリフレクター(後ろ方向の反射板)もしくは赤色に発光する尾灯(後ろ方向ライト)を利用しなくてはなりません。さらに注意すべきは、夜間走行時は前後ともライトは“点滅”ではなく“点灯”で使用することが重要です。

法律上はリアリフレクターの装着でも可能となっていますが、とくに街灯のない場所で夜間走行する場合は視認性を高めるため発光するライトが必需品です。さらに法律では規定されていませんが、ロングライド途中で日が暮れてしまって完全に暗闇に包まれる峠道や林道を走行する可能性がある場合は、ヘルメット上部にライトを装着し、点灯して前方の状態を確認する必要があります。

様々なライトを使ってきた古郡さんにライトの選び方と注意点を教えてもらいました。

バイク前方向には2灯装着がオススメ。走行シチュエーションに合わせて明るさを選ぼう

バイクのハンドル部分に装着する前方向を照らすライトは、走行中に消えてしまった場合に備えて2灯用意しておくことがオススメです。

前方向を照らすライトは角度も重要となります。街中ではクルマのドライバーや歩行者の目に光線が直接入らないように少し下向きに装着するか、最初から上半分の配光をカットしたモデルを選ぶようにしましょう。

次に重要な点は明るさ。光源から放たれた「光束」の量を表す単位ルーメンを基準に選ぶと、街中では100〜200ルーメン程度で十分周囲のクルマ・歩行者からの視認性を高めることができます。一方、街灯のないサイクリングロードなどで周囲の状況を見やすくするためには700ルーメン以上の明るさが必要です。さらに林道などの暗闇の中を走る場合1000ルーメン以上の明るさで前方の状態を確実に確認できるようにしましょう。

ハンドル部よりも明るい小型&軽量ライトをヘルメットに装着してクリアな視界を確保!

街灯のない場所などを走る際には、バイクに装着するライトに加えて視線の先を照らせるヘルメット上部にライトを装着することがオススメです。

バイクに装着するライトはハンドルの前方を照らしますが、ハンドルが向く先と見たい場所が違うことも多いので、視線の先を照らすライトは暗い道で安全・確実に走るためのマストアイテムだと言えます。

ヘルメット上にライトを装着する場合は、ハンドルに装着したライトと同程度かそれ以上に明るいライトを選ぶことが重要となります。

「人は明るい方に注意が向きやすいので、ヘルメット上部のライトの方が暗い場合は、より明るいハンドル前方に視線が残ってしまうことがあります。私の経験上ヘルメット上のライトは明るければ明るいほどナイトライドが楽しく&安全になります!(古郡)」

しかし明るいライトはサイズが大きくなり、重量も増えてしまうことも多いですが、頭の上が重いと首などが疲れてしまうので注意が必要です。そこで古郡さんは「林道では1000ルーメン以上の明るさが欲しいですが、頭も軽く動かしたいので、私は手のひらに収まる程度のサイズである「キャットアイVOLT800」をハンドルとヘルメット上の両方に装着して合わせて1000ルーメン以上の明るさを確保しています。また800ルーメンですが日本製のキャットアイのライトはルーメン値以上の明るさで光っているように感じるので、十分林道でのナイトライドにも使えます」とのこと。

明るければ明るいほど安全性は高くなりますが、ヘルメットなどに装着する際は明るさと重量のバランスを考えて装着することがポイントです。そんな時に使いやすいライトが、発光部分とバッテリー部分が別になりヘルメット部分に装着するライトが小型軽量になっているタイプ。バッテリーをバックパックなどに収納できるので、ヘルメット上部を軽くすることができます。