日本・世界の自転車と街
旅や仕事・日常生活を通して、日本そして世界の自転車にまつわるトピックスを、
様々な分野で活躍するサイクリストが語ります。

2022年3月1日

【すぐそこ!サイクリングコース】東京の南国・八丈島/週末に行ける!島グルメ&秘湯を満喫できるサイクルアイランド

東京と聞けば、毎日数十万とも言われる人が行き交う渋谷のスクランブル交差点や634mの高さを誇る東京スカイツリーなど大都市の景色を思い浮かべる人がほとんどかもしれません。しかし都市部から100km以上南方から続く伊豆諸島(伊豆大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島など)では、今なお活動する火山によって生み出されたダイナミックな大自然が広がっています。

なかでも今回紹介する八丈島は、亜熱帯性の植物も見られる森の中に温泉が湧き、約43kmの一周道路や富士山のような山容が美しい八丈富士(西山)を上るヒルクライムルートなど、本格的なライドも楽しめるサイクルアイランドです。1〜2月の平均気温も10℃を上回る(「気象庁」データ)など1年を通して様々なコースを楽しめる点も魅力です。

八丈島へのアクセスは、東京・竹芝桟橋から東海汽船の大型客船か、東京・羽田空港から全日空に乗ることからスタート。大型客船は1日1往復が運航、空路は1日往復3便が就航しています(2022年2月現在。新型コロナウイルス感染症の状況によって運行状況や島の受け入れ状況は異なるので、事前に確認してから来島しましょう)

夜に竹芝桟橋を出港した東海汽船の客船は、ライトアップされたレインボーブリッジの下を通って東京湾から外洋に進み、翌朝に八丈島に到着する

ダイナミックな自然を走り抜け、絶景&秘湯気分を満喫できる島南部

八丈島の旅は、八丈島空港もあり東海汽船の大型客船も発着する比較的平坦な中央部を拠点に始まります。島南部を走るコースは客船待合所・八丈島観光協会のある底土港からスタートし、時計回りに「八丈一周道路」を走って八重根漁港までを紹介していきます(底土港〜八重根漁港まで八丈一周道路を使って約25km)。

八丈島南部にある標高701mの三原山(東山)。その山を大きく回るように一周道路は走ります。底土港から時計回りに南部へ走り始めて最初に出現するのが最大の難所である登龍峠です。展望台からは遠方に八丈富士、八丈小島を望むことができます(扉写真)。峠を過ぎてしばらく上ると、今度は八丈島灯台へ続く別れ道まで一気にダウンヒル。「八丈一周道路」の標識にしたがって再び3km弱の上りが続きます。

中之郷の集落に入り、ここで一周道路から離れ、「八丈島消防団中之郷分団」の建物手前の道を左折して少し下ると立ち寄れるのが「裏見ケ滝」。遊歩道が滝の裏側を通り、水が落ちる大迫力の景色を楽しむことができます(クリートシューズで歩く場合は滑らないように要注意!)。

さらに滝の入り口近くには、鬱蒼とした森に包まれた絶景露天風呂「裏見ヶ滝温泉」(混浴・水着着用、無料)があります。

ライドの途中で入浴するのは難しいので、少し休憩するなら、「裏見ヶ滝温泉」からさらに海まで下った場所にある「足湯きらめき」(無料)がオススメです。大海原を眺めながら脚の疲れを癒すことができます。

「足湯きらめき」まで下ると一周道路に戻るため、また上り道を走る必要がありますが・・・それでも絶景足湯を楽しみたい人は是非!

一周道路は軽いアップダウンを繰り返しながら進み、「大坂トンネル」を抜けると景色が一気に開け、八丈小島や八丈富士を眺めながらの爽快な下りルートに入ります。

下り切ったあたりの右手にある陣屋跡周辺では島の伝統的な玉石を積み上げた石垣を見ることもできます。

さらに進み、「河口」交差点を左折すれば八重根漁港、そのまま直進すれば島の繁華街を抜けて底土港方面へと戻ることができます。

島中央部の歴史・文化スポットを巡り、独特な美味しさの島グルメ満喫! 

八丈島には縄文時代の遺跡もあり、江戸時代に関ヶ原の戦いで敗れ流刑になった宇喜多秀家の足跡が残るなど、様々な歴史スポットが点在します。また、水が貴重な島の生活を支えた独特な螺旋(らせん)形状をした「八重根のメットウ井戸」や熱帯・亜熱帯性の植物を見ることのできる「八丈植物公園」など文化スポットもあります。

「八丈植物公園」の広大な園内では約100種類の熱帯・亜熱帯植物を見ることができ(無料)、 芝生の広場で休憩するのにも最適

商店などが多く並ぶ島の中央部は北・南部に比べると平坦ですが、八丈島空港北側にある3〜4月に35 万株もの花々が咲き乱れる「八形山フリージア畑」などへは標高差100m以上あるので、サイクリング初心者は電動アシスト自転車をレンタルして楽しむのがオススメです。また健脚派は、八丈一周道路と島中央部を巡るルートを組み合わせて本格的なロングライドを楽しむこともできます。

走り終えた夕方に訪れるのがオススメな南原千畳敷。八丈富士が噴火した際の溶岩が海に流れ落ちて出来た絶景スポットで、大海原に沈む夕日を眺めることができます

またレストランやスーパーマーケットなども中央部に多くあるので、昼食やゴール後の食事を楽しみましょう! 島では野菜も多く栽培され、さらに作りたてのチーズなども食べることができます。もちろん海に囲まれているので海鮮は最高です。八丈島の郷土料理「島寿司」は、ヒメダイ、サワラ、トビウオ、マグロや岩ノリを醤油漬けにして、ワサビではなく練りガラシが使われていることが特徴です。甘めのシャリと練りガラシの適度な辛さが、漬けのネタと合わさって美味なんです!!

一周だけじゃない!八丈富士を目指すヒルクライム2コースも楽しめる島北部

標高854mの八丈富士がそびえる島北部。「八丈一周道路」を中心に海に沿うように八重根漁港から底土港まで走っても約17kmと南部よりも距離は短く、アップダウンも少ないですが、北東部に幅員が狭い場所もあるので注意して進みましょう。

また八丈富士の中腹にはグルッと一周約5.6kmの「鉢巻道路」が走り、「八丈一周道路」から上る2本のヒルクライムルートがあります。

島の北西にある大越鼻灯台付近から上り始め「鉢巻道路」までは約5kmの上り。眼下には八丈島のすぐ横に位置する八丈小島と大海原を眺めることができます。一方、八丈富士の南東側からは、底土港から走り始めて八丈島空港の横あたりから一気に上っていき「鉢巻道路」まで約6.5kmのヒルクライムルートが続きます。

「鉢巻道路」の南側には眼下に空港や島南側を一望できる「八丈富士ふれあい牧場」があるので、ヒルクライムを楽しんだ後の休憩スポットにオススメです。

「八丈富士ふれあい牧場」周辺からの絶景!自然放牧された牛を間近で見ることもできます
八丈島の大自然の中で自然放牧されたジャージー牛からとれた新鮮な牛乳と島特産の八丈焼酎を使った大人のためのジェラート。アルコール度数 2.6% なので、自転車ライドのゴール後にどうぞ!